vol.16 恵佑会第2病院院長 高橋宏明

患者さんの意向を第一に考えた検査と治療を

 

高橋宏明 恵佑会第2病院院長


高橋宏明 たかはし ひろあき

釧路市出身。1994年、札幌医科大学卒業。2013年、恵佑会第2病院の院長に就任。日本消化器内視鏡学会指導医・専門医、日本消化器病学会指導医・専門医、日本内科学会認定内科医、日本食道学会食道科認定医。

高橋宏明院長は消化器が専門で、食道がんの内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD※1)では日本有数の症例実績を誇ります。


日頃の取り組みや今後の展望などを聞きました。

専門分野と、特に力を注いでいることは?

高橋 専門は消化器病全般で、特に食道がんの内視鏡検査と治療に力を入れています。食道がんは5年生存率が約30パーセントと、予後の悪いがんです。従って、早期発見・早期治療が非常に重要になります。ところが早期には自覚症状がほとんどありません。ですから喫煙やアルコールの多量摂取といった危険因子がある方には、内視鏡検査をおすすめします。


どんな治療法がありますか。

高橋 私が専門に行っているのは内視鏡を使って行う切除です。でもこれは早期のがんにしか適用できません。進行していたり、多臓器への転移がある場合には、外科的切除や放射線治療、化学療法(抗がん剤)が必要です。これらは札幌病院と連携して行っています。


日頃の診療で心がけていることは?

高橋 患者さんの意向を第一に考えることです。治りたいと考えていらっしゃる患者さんとともに病気と闘い、治してあげたい。また診断内容や治療方針などを、できるだけわかりやすく説明することも心がけています。さらにはご家族のご理解を得ることも大切。療養生活には周囲のサポートが不可欠だからです。


医師を目指したきっかけを教えてください。

高橋 中学生の頃に親戚に病気を患っている者がいて、私が治せたらいいなと思ったのがきっかけです。内科を選んだのは、できるだけたくさんの患者さんの治療にあたりたかったから。外科は手術に長い時間を取られるので、治せる患者さんの数が自ずと限られてしまいます。それに比べてより多くの患者さんと接することのできる内科を選びました。よくなった患者さんから「先生にかかってよかった」と言われるのが一番うれしいです。


ストレス解消法や趣味、日常生活で心がけていることは?



高橋 趣味らしきものはほとんどありません。帰宅したら食事をして寝るという毎日です。海外ドラマのDVDを時々見るのが唯一の気分転換でしょうか。心がけていることは気持ちの安定です。

今後、取り組んでいきたいことは?

高橋 食道がんは早く見つかれば治る病気です。喫煙習慣や過度の飲酒をやめましょうと予防を呼びかける啓蒙運動と同時に、早期発見・早期治療に努めていきたいです。内視鏡検査・治療の件数と精度をさらに高める体制づくりを病院として進めなければと考えています。私自身としては、実践して効果があると思った治療方法を論文に書いて積極的に発表していきたい。それで、もしも地球の裏側に住む何人もの人がよい治療を受けられるようになるのなら、医師として喜びです。