vol.17 恵佑会札幌病院 皮膚・排泄ケア認定看護師 坂本理和子

患者さんだけでなくご家族の負担もできるだけ少なくできるように

 

坂本理和子 恵佑会札幌病院 皮膚・排泄ケア認定看護師


坂本理和子 さかもと りわこ

札幌市出身。1988年、岩見沢市立高等看護学院卒業。札幌社会保険総合病院などを経て2005年より恵佑会札幌病院に勤務。皮膚・排泄ケア認定看護師。日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会評議員。北海道ストーマリハビリテーション研究会幹事。褥瘡学会北海道地方会幹事。

坂本理和子看護師は日本看護協会による認定看護師第一期生で、北海道では皮膚・排泄看護分野のパイオニアです。


およそ17年の経験を振り返って、今考えていることや今後の目標などを聞きました。

現在の仕事の主な内容は?

坂本 皮膚・排泄ケア全般を入院病棟とストーマ外来の両方で担当しています。人工肛門や人工膀胱をつけた患者さんと、そのご家族への装具の着脱方法やスキンケアについての指導、床ずれの予防とケア、失禁に悩む方へのアドバイスなどです。患者さんが質の高いケアを等しく受けられるようにという願いから、院内スタッフへの指導に力を入れると同時に、他の医療機関や施設からの問い合わせにも進んで応えています。


日々の仕事にはどんな思いで取り組んでいますか。

坂本 患者さんが置かれている状況や環境は、みなさん違います。ですから、この患者さんにはどのケアが最適かを、常に考え選択する努力をしています。私一人ができることではなく、入院中はスタッフ全員が、退院されてからはご家族や特にご本人が続けていける方法でなければ意味がないのです。


患者さんとの印象深いエピソードは?

坂本 決して忘れられないのは、経験・知識不足から患者さんへの対応がなかなかうまくいかなかったこと。それが認定看護師を目指した理由の一つです。経験を積んだ今も試行錯誤していた時の記憶を常に忘れず、目の前の患者さんと真摯に向き合うよう心がけています。 

看護師を目指したきっかけを教えてください。

坂本 幼いころ病弱で、よく入院していました。看護師さんの優しさがうれしかったのを覚えています。長じて母から「手に職を持ちなさい」と言われるようになり、それでは看護師になりたいなと思いました。


ストレス解消法や趣味は?

坂本 仕事中にストレスをためないよう、身のまわりに好みの小物や文房具を置くようにしています。デザインがひと味違う携帯ケースや筆記具入れなど。特にお気に入りは、おしゃれな和柄の万年筆です。色違いで二本、揃えています。


今後、取り組んでいきたいことは?

坂本 超高齢化社会を迎えて、病気や加齢で体が不自由になった方々や介護するご家族がつらい思いをされているように感じます。今キネステティクスという、体が不自由な方の動きを支援するケアや介助に必要な技術の勉強会を仲間と開いています。これには私たちが行う患者さんのベッド上でのスムーズな体位変換なども含まれますが、最終的な目標は患者さんにできるだけ自分で動いていただくこと。それが患者さんのQOL(クオリティ オブ ライフ=生活の質)向上にも、ご家族の負担減にもつながるからです。どこまで手伝い、どこまでご本人に任せるのがいいのかを見極められる看護師や療法士を一人でも多く増やしていきたいと思います。