vol.23 恵佑会札幌病院 薬剤科主任がん薬物療法認定薬剤師 早坂州生

薬物療法を受ける患者さんのそばで薬学的な医療サポートを実践する

 

早坂州生 薬剤科主任がん薬物療法認定薬剤師


早坂州生 はやさか くにお 1999年、日本大学薬学部生物薬学科卒業。札幌市内の病院、調剤薬局を経て、2006年に恵佑会札幌病院に入職。09年、がん薬物療法認定薬剤師資格取得。

早坂州生 はやさか くにお

1999年、日本大学薬学部生物薬学科卒業。札幌市内の病院、調剤薬局を経て、2006年に恵佑会札幌病院に入職。09年、がん薬物療法認定薬剤師資格取得。

入院中の患者さんにはベッドサイドで

退院後は薬剤師外来で入院から外来まで切れ目なく

患者さんに寄り添う医療を実践しています。

薬剤師を志したきっかけは?

早坂 小さい頃から薬局の薬剤師は身近で優しい良い印象がありました。薬学部への進学は家族も喜んでくれました。卒業後に薬剤師として働き始めると、特にがん治療においては、患者さんより薬剤の管理に時間がとられる現状に疑問をもちました。がん薬物療法認定薬剤師を目指した理由は、専門性をもつことで患者さんと接する時間が増えると考えたからです。

 

仕事の内容を教えてください。

早坂 抗がん剤の治療には入院を必要とする治療法と外来通院が可能な治療法があります。私たちの仕事は、入院から外来治療まで切れ目のない薬剤サポートを実践することです。入院中の患者さんにはベッドサイドで副作用の予防や対応をしています。しかし、退院後の副作用管理は患者さんが一人でやらなくてはならないケースもあります。そのような状況を作らないために、私たちは退院後の外来受診の時も患者さんと面談を行い、副作用の確認と対応を医師と検討する医療サポート(薬剤師外来)を実践しています。

仕事で心がけていることは?

早坂 たとえば患者さんが「吐き気がつらい」と薬の副作用を訴えられた場合、自分の親が同じ訴えをしたときに自分はどのような対応をするかを考えます。当院の理念に通じるものと思いますが、患者さんの切実な訴えに対して最善の対応をするための準備を怠らないようにしています。

印象深いエピソードはありますか。

早坂 2010年頃、薬剤師の間では抗がん剤に対する吐き気止めの研究が盛んでした。当院は食道がん手術の年間件数が日本で最多ですので、薬剤師として多くの症例に接してきて「食道がん治療における吐き気止めの効果は他の疾患と違うかもしれない?」という疑問を抱いていました。私の場合は食道がん治療の先頭におられる細川理事長に直接伺うことのできる環境にあったので直接その質問をしました。先生からは「その質問に答えはない」とご返答をいただきました。その言葉は自分で答えを見つける後押しになりました。そして、臨床研究を始め、一つの答えに到達しました。研究はその年の全国学会で優秀演題候補に選出されました。

今後、取り組みたいことは?

地域と人に寄り添った医療を実践していきたいです。そのためには、薬学研究にいっそう取り組んでいきたいと考えています

早坂 地域と人に寄り添った医療を実践していきたいです。そのためには、薬学研究にいっそう取り組んでいきたいと考えています。研究を通して薬学的な知識を患者さんに還元できる環境を作り続けたいと考えています。