vol.21 抗がん薬治療

~保険の適用になる? 治療法や費用は?~

 

抗がん薬治療は何のために行うのでしょうか?

抗がん薬治療は抗がん薬を使ってがん細胞の増殖を抑える治療方法です。治療の目的は、「手術でがん細胞をきれいに取り切ったあとに、全身に散らばった可能性のあるがん細胞を攻撃し再発を防ぐ」、「手術前に抗がん薬によって腫瘍を縮小させ手術の効果を高める」、「転移・再発がんの場合のがんの増殖や進行を抑える」などがあります。

 

抗がん薬治療には入院が必要ですか?

十数年前までは、入院していただいて行っていました。しかし、現在は吐き気などの副作用の予防薬が開発されて副作用への対策が進んだことや、入院によって職場や学校・家庭などと切り離されて社会的な生活に支障がでることを防ぐため、入院していただくことは少なくなっています。

 

抗がん薬治療中に食べてはいけないものはありますか?

特にありません。ただし薬の種類によっては、グレープフルーツや高脂肪食を避けたほうがよいケースもありますが、その場合は事前に説明を行っています。


抗がん薬の影響によって味覚や匂いの感覚が変化し、食事を「おいしく」食べられることが難しくなる時期があります。このような時期は食べられるものを食べたい時にとったり、少しでも「おいしく」食べられるメニューを優先させましょう。

 

抗がん薬治療をすると脱毛するのでしょうか?

左からフルウイッグ、ネット式つけ毛、前髪ヘアターバン
※ネット式つけ毛と前髪ヘアターバンは帽子と併用します

すべての抗がん薬が脱毛するわけではなく、抗がん薬の種類によって頻度が変わります。治療が終わると2~6カ月で発毛してきます。

脱毛した時は、頭皮を清潔に保つことが大切です。シャンプーを使用し、頭皮をやさしく洗います。バンダナ、帽子を使って上手にカバーをしましょう。ウイッグは実際に試着してかぶり心地のよいもの、自分に似合うものを選ぶのがよいでしょう。ウイッグの他にも帽子とつけ毛を組み合わせてカバーする方法もあります。

 


 

岩村 千晴 (いわむら ちはる) 
岩村 千晴 (いわむら ちはる)
2000年から恵佑会札幌病院に勤務。2006年7月、日本看護協会がん化学療法看護認定看護師資格取得。現在、恵佑会札幌病院外来化学療法室勤務。