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vol.27 恵佑会札幌病院入退院支援室 看護師長 高田千秋

※このページの内容は、恵佑会だより発行時点のものです。

退院後、患者さんやご家族が安心して過ごせるようにサポートしたい


高田千秋 恵佑会札幌病院入退院支援室 看護師長


高田千秋 たかだ ちあき

札幌市出身。2019年、北海道医療大学大学院看護福祉研究科終了。
06年恵佑会札幌病院入職。19年3月より現職。

入退院支援室では入院中にがん治療を受けた患者さんが退院後、不安なく元の生活に戻るためのさまざまな支援を行っています。

看護師を志したきっかけは?

高田 高校生の時、将来は事務系の仕事をしたいと考えていましたが、次第に人と接する仕事に魅力を感じるようになり、母が看護助手をしていたこともあって、看護学校を受験しました。

仕事の内容を教えてください。

高田 入院中の患者さんが退院後にご本人やご家族が安心して過ごせるように、医療や介護、生活上の問題に対してサポートを行っています。たとえば、退院後に介護支援が必要な患者さんに対しては、介護支援事業所などにも相談し、退院後の生活環境の調整をはかっていきます。入退院支援室のスタッフであるMSW(医療ソーシャルワーカー)や、病棟の看護師とも連携して仕事をしています。また、退院後に患者さんやご家族から、調整したサービスは充足しているのかどうかを聞いて、再調整する場合もあります。訪問看護師やケアマネージャーとも情報を共有しています。

仕事で心がけていることは?

高田 物事を俯職的に捉えることです。入院中の患者さんから「家に帰りたい」という言葉を聞くことがあります。その言葉を文字通りの意味で理解していいのか、それともその言葉の背景に別の思いがあるのか。患者さんが本当に望んでいることを把握するためには、距離をおいて、俯諏的に見ることが大切だと思います。

印象に残っているエピソードは?

高田 物事を俯諏的に捉えることとも関連しますが、病棟の看護師から「がんの終末期の患者さんが家に帰りたいと言っている」という相談がありました。患者さんと話してみると「家に帰りたい」という言葉は「家族と過ごす時間をもちたい」という意味だったことが理解できました。その後、本人と家族と話し合い、緩和ケア病棟で家族の大切な時間を過ごすことができました。

今後、取り組んでいきたいことは?

高田 今後は入院支援にも力を入れていきたいです。入院前に患者さんやご家族の状況を把握することで、治療や退院後の支援もスムーズに行えます。

たとえば老人ホームから入院された方が、食事ができないために胃に穴をあけるなどの医療処置を受けると、退院後にその老人ホームに受け入れてもらえないケースもあります。入院前に住んでいた施設のシステムを知り、入院中の治療で起こりうることを予測することで、退院後にその施設に戻れるのかを事前に確認しておくことができます。受け入れが不可能であれば、前もって別の施設を探せるため、退院間近になって行き先が決まらないという事態も避けられます。入院前に退院後の暮らしを考えておくことも大切だと考えています。