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vol.20 恵佑会札幌病院 薬剤科

※このページの内容は、恵佑会だより発行時点のものです。

入院患者さんを担当する薬剤師が、抗がん剤を調製する薬剤師と連携している様子。

恵佑会札幌病院薬剤科では、がん薬物療法を中心とした業務を、薬剤師23名で行っています。当院の特徴として、入院中の患者さんの薬剤管理はもとより、外来通院の患者さんの薬も院内で調剤しており、病院内で薬を受け取れる仕組みになっています。

 

近年のがん薬物治療は、抗がん剤の進歩により、がんの種類に応じた数多くの薬剤が使用されています。それらのがん薬物療法は、入院を必要とする治療法や、外来通院で受けられる治療法、内服薬だけの治療法や、注射薬と内服薬を組み合わせる治療法など様々です。また、2次治療、3次治療といわれる、抗がん剤の種類を変えて治療を続ける治療も行われています。


抗がん剤の調製は、すべて無菌室の中の「安全キャビネット」を使用して行われています。基準的な清浄環境の中で、塵埃や微生物が点滴薬に入らないように調製。また、病院の空気中に抗がん剤が漏れ出すことも防止します。

当薬剤科では、それらの治療を安全で安心して受けられる環境を構築することを目的に、担当の薬剤師が一人の患者さんをサポートしていく体制をとっています。入院で行われる抗がん剤治療が終わって、外来通院で行われる別の抗がん剤治療になっても、担当の薬剤師が中心になって、ほかの薬剤師とも連携を取りながら、患者さんの体調と副作用をサポートします。


患者さん一人に対して、医師、看護師、そして薬剤師がチームを作って取り組まなければならない背景には、新薬の登場と同時に新しい副作用も多く報告されていることがあります。患者さんからの訴えが、重大な副作用の予防につながることもあります。

 

内服薬の調剤は入院も外来もすべて院内の調剤室で行われます。

担当の薬剤師がいることで、患者さんからは「自分のことを知っている薬剤師なので相談しやすい」「説明を聞いたことで安心して治療を受けられる」といった声が聞かれるようになりました。私たちはこれからも、患者さんが話しやすい環境を作ることを目的に努力を続けていこうと考えています。