vol.20 恵佑会札幌病院 栄養科 管理栄養士 小川聖子

「おいしかった」と言っていただける献立を

 

小川聖子 恵佑会札幌病院 栄養科 管理栄養士


小川聖子 おがわ せいこ

阿寒郡鶴居村出身。2001年、天使女子短期大学食物栄養科卒業。07年、管理栄養士免許取得。10年より、恵佑会札幌病院に勤務。

入院患者さんにとって食事は健康の回復のために不可欠であると同時に闘病生活での楽しみの一つでもあります。


恵佑会札幌病院の管理栄養士は日々患者さんに合わせた献立に心を配っています。

栄養士を志したのはいつですか?

小川 高校で進路を考えはじめたころです。料理を作ることも、食べることも好きでしたので、食に関わる仕事がしたいと思い、札幌の学校へ進学しました。

 

栄養科の仕事の内容を教えてください。

小川 管理栄養士は私を含めて4名います。主な仕事は入院患者さんの栄養管理と給食管理です。栄養管理では病室を訪問して体調や食欲を伺い、患者さん一人ひとりの病態に合わせた食事のご提供、食生活のアドバイスなどを行っています。一方、給食管理では安心・安全を第一に患者さんから寄せられるご意見などを取り入れながら、試作を繰り返し、スタッフで話し合いながら献立を作っています。

 

仕事で心がけていることは?

小川 入院中は食事が一番の楽しみとおっしゃる方も多いので、責任を感じます。季節感などを取り入れて、「おいしかった」と言っていただける食事のご提供を目指しています。


患者さんとの間で、印象深いエピソードはありますか。

小川 手術後に食欲がまったくなく、どんな食事をご提案しても「あれは苦手、これも嫌い、どれも食べられない」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいました。病室を訪問し会話をしていく中で、食べられそうなものを少しずつ話してくださり、いろいろと試していくうちに、「これなら食べられる」と箸が進むようになりました。入院した当初と比べ、表情もすっかり明るくなられました。退院後もアドバイスを参考にしっかりと食事を摂っているとおっしゃってくださり、この仕事をしていて良かったと実感しました。入院中はもちろんですが、退院後もきちんと食事を摂っていただけるようにすることが私たちの大切な役目です。

 

休日の過ごし方や趣味は?

小川 平日は1歳の娘を当院の保育所に預けて仕事をしているので、休日は娘との触れ合いや、たまった家事に追われがちです。離乳食は体によいものをと考えて、できるだけ手作りしています。その合間をぬって好きな読書をするなど、少しでも自分の時間がもてるとリラックスできます。

 

今後、取り組んでいきたいことは?

小川 当院ではこれまでも積極的な取り組みを実践してきました。化学療法を受けられているがん患者さんの食欲低下に対する「さわやか食」、口内炎や食道に炎症を患っている患者さんに対する「なめらか食」、食道がん手術後の患者さん一人ひとりに対応する「食道食」などです。これらの取り組みは2014年の全国栄養改善大会で「優良特定給食施設」として厚生労働大臣より表彰されました。今後もさらに工夫を重ねて、従来の病院食の印象を変えるような献立や盛り付けをご提案していけたらと思います。