vol.20 禁煙外来

~保険の適用になる? 治療法や費用は?~

 

禁煙外来は保険が適用になるのですか?

禁煙治療を受けるためには、次の4つの要件が定められています。


①ニコチン依存症を診断するテストで5点以上。
②喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上。
③1カ月以内に禁煙を始めたいと思っている。
④禁煙治療を受けることに文書で同意している。


以上の要件を満たす場合は健康保険が適用されます。ただし②の要件は2016年4月から35歳未満では必要なくなり、若い人が禁煙治療を受けやすくなりました。また健康保険で禁煙治療を受け再喫煙してしまった場合でも、1年たてば健康保険が適用となり再挑戦ができます。

 

具体的にはどのような治療を行うのですか?

禁煙補助薬を使用して治療を進めていきます。禁煙補助薬にはニコチンを含む貼り薬とニコチンを含まない飲み薬があります。ニコチンを含まない飲み薬は、ニコチン切れ症状を軽くする効果とタバコをおいしいと感じにくくする効果を併せ持ちます。副作用などの関係で飲み薬を使用できない場合もあり、飲み薬か貼り薬かのどちらかを選んでいただくことになります。禁煙補助薬を使用することにより無理なく禁煙を進めることができます。診察では、吐く息に含まれる一酸化炭素(タバコに含まれる有害物質)の濃度を測定し、禁煙の進捗状況をチェックしたり、禁煙状況に応じたアドバイスをしたりします。

 

金額はいくらくらいかかりますか?

健康保険を使って禁煙治療を受ける場合、処方される薬にもよりますが、自己負担3割として8~12週間の治療で13,000円~20,000円程度となります。1日1箱喫煙する方なら、同じ期間のタバコ代より禁煙治療の自己負担額のほうが安くなる計算になります。

 

治療は通常どれくらいの期間がかかりますか?

健康保険を使った禁煙治療では、12週間で5回の診察を行います。12週間の禁煙治療をすべて受けた方の約80%が禁煙に成功しています。治療を中断せずに完了した方のほうが、禁煙継続率が高くなっていますので、途中で禁煙できた方も、12週間で5回の診察を受けることをお勧めしています。

 


 

山﨑 成夫 (やまざき しげお) 
山﨑 成夫 (やまざき しげお)
恵佑会札幌病院呼吸器外科部長。1993年、北海道大学医学部卒業。日本禁煙学会禁煙専門指導者。日本外科学会外科専門医。日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医。日本がん治療認定医機構がん治療認定医。